570Aと635A・636Aを比較|待機資金ならどの短期債券ETF?実際に570Aを72万円保有して検証

570A・635A・636Aを比較し、待機資金の置き場を考える効率家ラボのアイキャッチ

僕は現在、570A「iシェアーズ 日本国債0-1年 ETF」を実際に保有しています。

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2026年9月7日時点では800口。特定口座で、評価額は721,120円でした。平均取得単価901.67円に対して時価901.40円なので、ほぼ横ばいです。

そもそも大きく値上がりしてほしくて買った商品ではありません。僕にとって570Aは、株などへ投入するまでの「待機資金」を置いておく候補です。

ところが、その4日後の9月11日。

635A「SMBC Prime 日本短期債券ETF(毎月決算型)」と、636A「SMBC Prime 日本短期債券ETF(年1回決算型)」が新しく東証へ上場しました。2本とも運用会社自身が「余裕資金・待機資金」の運用先として打ち出しています。

となると気になるのが、「これ、570Aから乗り換えた方がいいのでは?」という話。

そこで今回は、すでに約72万円を570Aへ置いている本人として、635A・636Aへ変更する意味があるのかを調べました。

570A・635A・636Aをまず比較

項目 570A 635A 636A
商品名 iシェアーズ 日本国債0-1年 ETF SMBC Prime 日本短期債券ETF(毎月決算型) SMBC Prime 日本短期債券ETF(年1回決算型)
運用会社 ブラックロック・ジャパン 三井住友DSアセットマネジメント 三井住友DSアセットマネジメント
設定日 2026/5/25 2026/9/10 2026/9/10
上場日 2026/5/27 2026/9/11 2026/9/11
運用 インデックス アクティブ アクティブ
主な投資対象 残存1年未満の日本国債 日本の公社債・CP等 日本の公社債・CP等
残存期間 1年未満 原則3年以下 原則3年以下
デュレーション 約0.31年 原則1年程度 原則1年程度
信託報酬(税込) 年0.077%程度 年0.1045%以内 年0.1045%以内
決算回数 年4回 毎月 年1回
NISA成長投資枠 対象 対象外 対象
売買単位 10口 10口 10口
純資産 約4.6億円(9/9時点) 約7.56億円(9/11時点) 設定直後のため今後追記
分配実績 まだなし まだなし まだなし

570Aは「FTSE日本国債0-1年インデックス」への連動を目指し、日本国債の残存期間1年未満にかなり絞ったETFです。ブラックロック公表値では、2026年9月9日時点の実効デュレーションは0.3067年、加重平均残存期間は0.3100年でした。

対して635A・636Aは、残存期間が原則3年以下の公社債やCPなどを選ぶアクティブETF。ファンド全体のデュレーションは原則1年程度です。

ここを見落として「短期債券ETFだから同じ」と考えると、比較を間違えます。

570Aは「ほぼ超短期国債」

570Aの分かりやすさは、投資対象が日本国債、それも残存1年未満に絞られていることです。

直近の実効デュレーションは約0.31年。デュレーションは、金利が動いたときに債券価格がどの程度影響を受けやすいかを見る指標です。

かなり単純化すると、金利が1ポイント上昇した場合、デュレーション0.31年なら価格への影響はおおむねマイナス0.3%程度が目安です。実際には利息収入や債券の入れ替えなどもあるため、この通りに動くわけではありません。

それでも「金利変動をなるべく小さくしたい」という用途には分かりやすい設計です。

一方で、元本保証ではありません。570AはETFなので市場価格が動きますし、買値より安い価格で売れば損失も出ます。「現金そのもの」ではなく、「かなり値動きを抑えた債券ETF」という理解が近いでしょう。

635A・636Aは国債だけではない

今回いちばん重要なのはここです。

635A・636Aは、570Aの「決算回数違い」ではありません。

主要投資対象は日本の公社債・CP等の短期金融商品です。国債だけではなく、地方債や社債、CPなども投資対象になり得ます。

つまり、570Aは「期間の短い日本国債へかなり限定」。635A・636Aは「国債以外も使いながら、短期債券運用で収益を取りにいく」という違いです。

社債などを組み入れれば、国債だけより高い利回りを得られる可能性があります。その代わり、企業などの信用状況が悪化した場合の信用リスクや、売りたいときに売りにくくなる流動性リスクも増えます。

635A・636Aが悪いのではなく、取っているリスクが違います。待機資金でどこまでリスクを取るのか、という話になります。

なお、上場直後のため、実際の組入債券やポートフォリオ利回りは今後の月次レポート等で追記します。

信託報酬は570Aの方が安い。ただし差は小さい

信託報酬だけなら570Aが有利です。

570Aは税込年0.077%程度、635A・636Aは税込年0.1045%以内。差は年0.0275ポイントです。

投資額 570A 635A・636A 年間差
100万円 約770円 約1,045円 約275円
300万円 約2,310円 約3,135円 約825円
500万円 約3,850円 約5,225円 約1,375円
約72.1万円 約555円 約754円 約198円

僕の721,120円なら、信託報酬の差は年間約198円です。

正直、ここだけ見て570Aを選ぶほどの差ではありません。

むしろ、その約200円多く払うことで635A・636Aがどれだけ収益を上乗せできるのか、そのためにどれだけ信用リスクと金利リスクが増えるのかを見る方が重要です。

年間200円の差を必死に削った結果、売買スプレッドでそれ以上払ったら本末転倒です。

今は3本の「実績利回り」を比較できない

ここは上場直後の記事だからこそ、無理に数字を作りません。

570Aは2026年5月に上場したばかりで、ブラックロックの公式ページでは過去12カ月分配金利回りがまだ表示されていません。分配実績もありません。

635Aも9月11日時点で基準価額は100口当たり89,964円、純資産総額756百万円ですが、直近分配金と分配金利回りはまだありません。636Aも設定直後で、実績比較には時間が必要です。

したがって現時点で「635Aの方が○%儲かる」「636Aの利回りが570Aより高い」とは言えません。

商品設計上、社債等も使う635A・636Aには国債だけの570Aより高い利回りを狙える余地があります。しかし、それは現時点の「実績」ではありません。

金利が動いたときは570Aの方が影響を受けにくい

570Aの実効デュレーションは約0.31年。635A・636Aは「原則1年程度」に管理する設計です。

かなり単純化すると、金利が1ポイント上昇した場合、570Aなら価格影響は約マイナス0.3%程度。デュレーション1年なら約マイナス1%程度が目安になります。

反対に金利が低下すれば、デュレーションが長い方が価格上昇の恩恵も受けやすくなります。

僕の約72万円に当てはめれば、単純なデュレーション計算だけでも1ポイントの金利変動に対する価格感応度は、570Aが約2,200円、デュレーション1年なら約7,200円規模です。

先ほどの信託報酬差は年間約198円。こうして比べると、この3本は「0.0275%のコスト差」より、債券の中身とデュレーションの違いを見るべき商品だと分かります。

635Aと636Aなら、僕は636Aの方が気になる

635Aと636Aの運用方針はほぼ同じです。違うのは主に分配です。

635Aは毎月決算でNISA成長投資枠の対象外。636Aは年1回決算でNISA成長投資枠の対象です。

毎月分配は「毎月お金がもらえる」ので魅力的に見えますが、分配金は銀行預金の利息とは違い、ファンドの純資産から外へ出ていきます。待機資金として置き、必要になったら自分で売却する使い方なら、僕は毎月わざわざ資金を外へ出してもらう必要性をあまり感じません。

そのため635A・636Aのどちらかを選ぶなら、現時点では636Aの方が用途に合いやすそうです。

ただし今回保有している570Aは特定口座なので、「636AがNISA対象だから既存の570Aを売る」という理由にはなりません。今後NISA枠で新しく買う場合の違いです。

待機資金なら普通預金でよくない?

これはかなり重要な反論です。

普通預金ならETFのような市場価格の上下も、売買スプレッドもありません。一般的な利息付き普通預金・定期預金は、預金保険制度により1金融機関につき預金者1人当たり元本1,000万円とその利息までが保護されます。ETFにはこの仕組みはありません。

個人向け国債も候補になりますが、原則として発行後1年間は中途換金できないため、「近いうちに株を買うかもしれない資金」とは少し使い勝手が違います。

だから待機期間によって使い分けるのが現実的でしょう。

  • 数日~数カ月で使う可能性が高いお金:普通預金
  • ある程度置いておくが、取引時間中に売却できる状態を維持したい:短期債券ETF
  • 1年以上動かさない安全資金:個人向け国債も候補

ETFだから預金より上、という話ではありません。

上場直後だから、635A・636Aは流動性をまだ評価できない

短期債券ETFでは、ここもかなり重要です。

635A・636Aは9月11日に上場したばかりで、平均出来高や通常時の実勢スプレッドを語れるほどの日数がありません。

ここで「635Aは流動性が低い」「636Aは売りやすい」と決めつけるのは早すぎます。

今後データが揃えば、「乗り換え時の追加スプレッド ÷ 年間の収益差」で、乗り換えコストを何年で回収できるのかも見たいところです。

短期債券はもともとの収益差が小さい商品です。だからこそ、わずかな売買コストでも無視できなくなる可能性があります。

結局、約72万円の570Aをどうするか

僕が比較した選択肢は4つです。

  • A:570Aをそのまま持つ
  • B:570Aを売って635Aへ移す
  • C:570Aを売って636Aへ移す
  • D:570Aは残し、新しい待機資金だけ別商品へ入れる

現時点ではAです。570Aをそのまま持ちます。

理由は「570Aが絶対に一番いいから」ではありません。

635A・636Aには、国債だけでなく社債やCPなどを使うことで収益を高められる可能性があります。特に636Aは年1回決算でNISAにも対応しており、かなり気になる商品です。

ただ、今はまだ上場から1営業日。実際のポートフォリオ、実績利回り、通常時の出来高、売買代金、スプレッド、分配実績が揃っていません。

それらが分からない状態で、すでに保有している570Aを売却してまで移動する意味は薄いと判断しました。

待機資金なのに、待機先を選ぶために売買を増やすのも少し変な話です。

今後635A・636Aの実績が出て、追加する信用リスクと金利リスクに対して十分な収益差が確認できれば、その時点でD、つまり「570Aは残して新規の待機資金だけ636Aへ振る」という方法を検討します。

まとめ|今は570Aを動かさず、636Aを観察する

570Aと635A・636Aは、どれも「日本の短期債券ETF」と呼べます。しかし中身はかなり違います。

570Aは残存1年未満の日本国債へ絞り、実効デュレーションも約0.31年。信託報酬も低く、値動きをなるべく小さくしたい待機資金には分かりやすい商品です。

635A・636Aは、公社債やCPなどまで対象を広げ、デュレーションを原則1年程度にして収益を狙うアクティブETF。その分、570Aより信用リスクと金利リスクを取ります。

そして635Aは毎月決算、636Aは年1回決算。

現時点で僕の約72万円は570Aに残します。

ただし、これは「570Aの勝ち」で終わる比較ではありません。635A・636Aはまだ生まれたばかりです。

数カ月後に実際の利回り、ポートフォリオ、スプレッドが見えてきたとき、約200円の年間コスト差を超えるメリットがあるのか。そこまで確認してから、もう一度考えます。

待機資金なのに、待機先を選ぶのにここまで悩むとは思いませんでした。

FAQ

570Aと635A・636Aの一番大きな違いは?

570Aは残存1年未満の日本国債へ投資するインデックスETFです。635A・636Aは公社債やCPなども使うアクティブETFで、原則1年程度のデュレーションを取ります。

635Aと636Aならどちらが待機資金向き?

定期的な分配が不要なら、年1回決算の636Aの方が扱いやすい可能性があります。635Aは毎月決算でNISA対象外、636AはNISA成長投資枠対象です。

570Aから636Aへ乗り換えた方がいい?

上場直後の現時点では実績利回りや通常時のスプレッドが十分に確認できず、既存570Aを売ってまで乗り換える根拠はまだ弱いと判断しています。

短期債券ETFは普通預金の代わりになる?

完全な代替ではありません。ETFには価格変動・売買スプレッドがあり、預金保険制度の対象でもありません。使うまでの期間と許容できる価格変動で選ぶ必要があります。

今後追記する項目

  • 635A・636Aの実際の組入上位銘柄
  • ポートフォリオ利回り・実測デュレーション
  • 5~20営業日経過後の平均出来高・売買代金
  • 実勢スプレッド
  • 635Aの初回分配金
  • 僕が636Aを実際に購入したか

参考資料

※本記事は筆者自身の保有状況と公開情報をもとにした比較であり、特定商品の売買を推奨するものではありません。投資判断は最新の目論見書・公式資料を確認のうえ、ご自身の責任で行ってください。

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