2025年10月、自民党の新総裁に高市早苗氏が選ばれました。私は正直、それまで彼女のことを詳しく知っていたわけではありません。ただ、総裁に決定した後の演説や態度を見て、リーダーとしての力強さや方向性に期待を抱くようになりました。本記事では、株式市場、子育て世代、住宅ローン・金利への影響、そして話題になった“AIサナエ”について整理してみます。
株式市場への影響
まず株式市場です。高市氏の掲げる「責任ある積極財政」によって、当面は株式市場にとって追い風になる可能性が高いと見られています。
- 株価上昇期待:積極的な財政出動が見込まれ、成長分野への投資が刺激材料になりやすい。実際、総裁選前から「高市トレード」と称して、株高・円安の動きが観測されています。
- 政策関連株:防衛・セキュリティ、半導体、宇宙、AIなど、高市氏が重視する分野の関連銘柄が注目されています。
- 短期的な熱気:総裁選のたびに株高になるという「ジンクス」もあり、マーケットには期待先行の資金が流入しやすい状況です。
ただし、期待が先行しすぎると、その後に「実行力不足」が見えてきたときに調整が入るリスクも忘れてはいけません。財政拡大は国債増発や金利上昇圧力を伴うため、長期的には株式市場の重しになる可能性もあります。
子育て世代への影響
次に、子育て世代です。私自身もこれから子育て世代の一人として注目しています。積極財政の方向性からすれば、次のような政策が期待できるかもしれません。
- 給付金・減税などの支援:子育て世代に直接届く補助金や税制優遇が打ち出される可能性。
- 教育・保育環境整備:地方インフラや保育施設の整備と合わせて、安心して子どもを育てられる環境づくりが進むかもしれません。
- 医療・教育費の負担軽減:家計に直結する分野での負担減があれば、多くの家庭にとって歓迎材料です。
一方で、財源の問題や優先順位の関係から、実際にどこまで実現されるかは未知数です。物価上昇が進めば、給付金や補助の効果が目減りするリスクも考えられます。
住宅ローン・金利への影響
住宅ローンに直結する金利についても注目が集まっています。高市氏は過去に「今、金利を上げるのはばかばかしい」と発言したことがあり、急激な利上げには慎重な姿勢を持っているとされています。
- 短期的には安心感:日銀の独立性はあるものの、政府の姿勢として急激な金利引き上げを容認しないと見られるため、住宅ローン金利が急に上がるリスクは低いでしょう。
- 長期的なリスク:ただし、積極財政による国債発行増やインフレ圧力が強まれば、長期金利の上昇を通じて住宅ローンにもじわじわ影響してくる可能性は否定できません。
現時点では「目先の急上昇はないが、長期的には油断できない」というのが冷静な見方だと思います。
“AIサナエ”とは?
総裁選期間中に話題となったのが、“教えて!? AIサナエさん”というサービスです。政策や発言を質問形式で説明してくれるAIアシスタントとして公開され、一定の注目を集めました。選挙広報の一環として、有権者に「気軽に政策を聞ける」体験を提供する狙いがあったとみられます。
ただし、このサービスは総裁選終了と同時に停止されており、実際の政権運営にAIサナエが関与するわけではありません。とはいえ、AIを使った政治広報の新しい形として興味深い試みでした。
まとめ
高市早苗氏の総裁就任は、
- 株式市場には期待先行のプラス要因
- 子育て世代には支援拡充の期待
- 住宅ローン金利には短期的な安心感
をもたらすと考えられます。とはいえ、政策の実行力や財政とのバランスが試されるのはこれからです。
個人的には、これまで彼女を深く知らなかったものの、演説や態度から「変化への意思」を感じています。その姿勢が実際の政策としてどう形になるのか。しばらく注目していきたいと思います。
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