楽天証券で米国株が信用取引の担保に|米国株から撤退した私が復帰を考えた理由

楽天証券で米国株を国内信用取引の担保に使えるようになり、米国株への復帰を考える記事のアイキャッチ

楽天証券で、米国株を持つ意味が少し変わりました。

2026年9月20日から、楽天証券では米国株式の現物を国内株式信用取引の代用有価証券、つまり信用取引の担保として使えるようになりました。

米国株の基本的な代用掛目は70%です。国内株式の80%には届きませんが、これまで国内信用の担保に使えなかったことを考えると、私にとってはかなり大きな変更でした。詳しい条件は楽天証券の公式案内で確認できます。

というのも、私は以前、米国個別株を持っていたものの、いったん撤退しています。

最近は408Aや552Aなど、東証で買えるETFを使ってAI・半導体関連への投資を整理し直していました。

ところが今回の楽天証券の変更を見て、「これなら米国個別株に少し戻ってもいいのでは?」と考え始めています。

この記事では、なぜ私が米国株から撤退したのかを振り返りながら、今回の制度変更で何が変わったのか、そして今なら米国株をどう使うのかを整理します。

※この記事は2026年10月時点の情報と、筆者自身の投資判断を整理したものです。特定銘柄の購入を推奨するものではありません。

楽天証券で米国株が国内信用の担保になった

今回の変更を簡単に言えば、「米国株を持ったまま、その資産を国内株式の信用取引にも活用できるようになった」ということです。

楽天証券によると、米国株の基本的な代用掛目は70%です。国内株式は80%なので、担保効率だけなら国内株の方が上です。

例えば100万円相当の米国株なら、単純計算では70万円相当が一つの目安になります。

ただし、実際の代用評価はそんなに単純ではありません。米国株の株価については前営業日終値と現在値の低い方、為替についても朝6時時点と毎時間取得するレートの低い方を使って評価します。銘柄によって掛目が変更される場合もあります。

「100万円持っていれば常に70万円分使える」という意味ではありません。

それでも、これまで国内信用ではほぼ別財布だった米国株を担保として使えるようになったこと自体は大きな変化です。

そもそも、なぜ私は米国株から撤退したのか

私は以前、AppleやAmazon、Googleなどの米国株を保有していました。

この頃の保有記録は、別記事の「2014年にApple・Amazon・Googleを持っていた。12年売らなかったら今いくら?」でも振り返っています。

米国株そのものが嫌になったわけではありません。長期的な成長を考えれば、今でも米国企業は魅力的だと思っています。

それでも米国個別株から離れた大きな理由の一つが、資金効率でした。

私は国内株の信用取引も使います。日本株や国内ETFを現物で持っていれば、それを代用有価証券として信用取引に使えます。

一方、米国株に資金を置いても、その資産は国内信用の担保として使えませんでした。例えば500万円を米国株に置いていても、国内信用取引から見れば、その500万円は別枠です。

それなら、米国株やAI・半導体に投資できる国内ETFを使った方が、自分の運用には合っているのではないか。そう考えるようになりました。

さらに最近は、日本市場にもAI、半導体、米国株を対象にしたETFがかなり増えています。私自身も200A、408A、552A、639Aなどを調べながら、「個別株を何社も直接持たなくても、国内ETFでかなり取れる」という方向に整理していました。

「信用担保にできない」という弱点がかなり小さくなった

今回、米国株を国内信用の担保にできるようになりました。これは、私が米国株から撤退した理由の一つをかなり弱くします。

以前なら、「この米国企業を持ちたい。でも国内信用の余力を考えると国内ETFの方が使いやすい」と考える場面がありました。

これからは、個別企業を直接持ちたい理由が十分あるなら、無理に国内ETFへ置き換える必要性は小さくなります。

もちろん70%と80%の差はあります。ただ、「担保として全く使えない」と「国内株より低いとはいえ担保として使える」では、私にとってかなり違います。

それでも国内ETFの方が便利な部分は残る

だからといって、国内ETFを売って米国株へ全面的に戻すつもりはありません。

国内ETFにはまだ明確なメリットがあります。まず、国内株式の基本掛目は80%。米国株の70%より高いです。売買や資産管理も円だけで完結します。

楽天証券の米国株現物は通常、約定代金の0.495%、上限22ドルの取引手数料があります。一部の買付手数料無料対象などの例外はありますが、売買回数が増えるほど国内株との差は出やすくなります。手数料は楽天証券の米国株式手数料ページで確認できます。

税金も配当では少し複雑です。米国株の配当は原則として米国で10%源泉徴収され、その残額に日本でも課税されます。外国税額控除で一定範囲を調整できますが、その場合は確定申告が必要です。詳しくは楽天証券の商品別税制を確認してください。

国内ETFで同じ投資テーマを十分取れるなら、「本当に米国株を直接持つ必要があるか?」は今でも考えたいところです。

逆に、ドル建て資産を直接持てるメリットもある

一方、以前は面倒だと感じていた「ドルを持つこと」も、改めて考えるとメリットがあります。

米国株をドル決済で売れば、そのドルで次の米国株を買えます。例えばSnowflakeを売ってAmazonを買うなら、わざわざ円へ戻して再びドルを買う必要はありません。

国内ETFでも為替ヘッジなしなら、経済的にはドル円の影響を受けます。それでも「ドルそのものを持って、米国市場の中で資金を循環させられる」のは米国株を直接持つメリットです。

ただし、今回の制度には少し面白い制約があります。国内信用の代用有価証券として使っている米国株は、楽天証券では円貨決済でのみ売却できます。

つまり、「ドルのまま米国株を乗り換える」というメリットと、「国内信用の担保として使う」というメリットは、完全には両立しません。

担保にするなら、なるべく売らない銘柄の方が使いやすい

信用担保に回した株を頻繁に売却すると、そのたびに保証金余力も変化します。

そのため、短期売買したい株よりも「長期で保有するつもりの株」を担保にする方が運用しやすそうです。

これは証券担保ローンでも似ています。担保として使う資産まで頻繁に動かしてしまうと、資産運用と担保管理を同時に考えなければなりません。

私なら、米国株を担保として使えることは余力として評価しつつ、70%をフルに使う運用はしないと思います。

米国株安+円高には注意したい

信用担保として使えるようになったからこそ、新しいリスクもあります。

米国株が下落する。円高になる。国内信用で買った株も下落する。この3つが重なるケースです。

米国株の代用評価では株価だけでなく為替も影響するため、米国株安と円高が重なると担保価値が落ちます。その担保を使って信用買いしている株まで下落すれば、担保側と建玉側の両方から余力が減ります。

特にAI・半導体など、同じ要因で一緒に動きやすい資産を担保と建玉の両方にする場合は注意した方がよさそうです。

「70%も担保になるから、その分を全部使おう」とは考えない方がいいと思っています。

私の結論は「国内ETF+米国個別株」

ここまで整理すると、私の結論は米国株への全面復帰ではありません。

国内ETFをコアにして、米国個別株をサテライトとして使う。

最近、AI関連の投資先を整理した結果、私は408Aと552Aを軸として考えるようになりました。

408Aについては「iSベストAI(408A)は買いか?」で構成や使い方を詳しく確認しています。

ETFなら、特定企業が期待通りに伸びなくてもテーマ全体を持ち続けられます。半導体、クラウド、データセンター、電力設備など、AI投資の広い範囲はETFで持つ。

その上で、「この会社だけはETFの構成比以上に持ちたい」と思った企業を米国個別株で追加する。今回の制度変更によって、この使い分けがかなりやりやすくなりました。

米国株へ復帰するなら何を買うか

現時点では、次のように考えています。

  • Snowflake(SNOW):少額から買う第一候補
  • Palantir(PLTR):欲しいが価格調整待ち
  • Amazon / Meta:大型株として候補
  • SpaceX(SPCX):上場後の値動きを見ながら検討
  • Anthropic:IPO後に価格を見て検討
  • OpenAI:将来の上場待ち

この中で、今のところ一番現実的なのはSnowflakeです。

Snowflakeは企業のデータ基盤を提供しており、AIを使うためのデータレイヤーとして注目しています。

2027年度第2四半期(2026年7月31日終了)は、プロダクト売上が前年同期比37%増、RPO(残存履行義務)は90億ドルでした。数値はSnowflake公式のQ2 FY2027決算で確認しています。

408AにもSnowflakeは含まれています。なので「ETFでは買えないからSNOWを買う」わけではありません。

AIデータ基盤という領域を、ETFの構成比以上に持ちたいから個別株で上乗せする、という考えです。いきなり大きく買う必要もありません。米国株へ復帰するなら、まず少額からで十分だと思っています。

Palantirも欲しい銘柄ですが、今は価格を追いかけず、大きく調整する場面を待ちたい。

AmazonやMetaも、巨大な本業のキャッシュフローを持ちながらAIへ投資できる企業として候補です。AmazonはAWSや出資関係を通じてAnthropicとの接点もありますが、Anthropicを直接保有することとは別物です。

SpaceXは2026年6月12日にNASDAQで取引を開始し、ティッカーはSPCXです。上場についてはSpaceX公式発表で確認できます。

Anthropicは2026年6月1日にIPOへ向けたdraft S-1をSECへ非公開提出したと発表しています。Anthropic公式発表によると、上場の実施時期や条件は市場環境などに左右されます。

OpenAIは少なくとも2026年中のIPOを予定していません。Sam Altman氏が2026年中の上場を否定したことはReutersが報じています。

このあたりは状況が速く変わるため、実際に買う段階でもう一度確認するつもりです。

NVIDIAを真っ先に買い直すわけではない

今回改めて考えて面白かったのは、「米国株へ戻れるならNVIDIAを買おう」とはならなかったことです。

408Aや552Aを通じて、AI・半導体・インフラ周辺はすでにかなり保有できます。

そこへNVIDIAを個別株で追加するなら、「新しい投資先を増やす」のではなく、「NVIDIAだけ意図的に比率を上げる」という投資判断になります。

個別株を使うなら、ETFでは比率が小さい会社、ETFでは取りにくい会社、自分が特に強く持ちたい会社に絞る方が、今の自分には合っています。

結論:米国株を持たない理由が一つ減った

楽天証券で米国株を国内信用の担保にできるようになったことで、私にとって米国株を避ける理由が一つ大きく減りました。

以前は「国内ETFで代替できるなら、米国個別株を直接持つメリットは小さい」と考えていました。

今は少し違います。

国内ETFでテーマ全体を持ち、その上で本当に持ちたい企業だけ米国個別株で上乗せする。

この形なら、国内ETFの使いやすさと米国個別株の自由度を両方取れます。

もちろん、掛目は国内株より低く、税金や売買手数料もあります。担保に入れた株はドル決済で売れないという制約もあります。

それでも、「米国株は国内信用の担保にならないから持たない」という判断は、もう更新していいと思っています。

まずはSnowflakeを少額から。それ以外は価格と状況を見ながら。

以前は「米国株から撤退した」という結論でしたが、制度や投資環境が変われば判断も変わります。今回の楽天証券の制度変更は、私にとってその判断を見直すには十分大きな変化でした。

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