「育休なのに後任を自分で?」現場に突きつけられるリアルな壁とは

育児グッズと採用画面が並ぶ職場デスク。育休と後任採用の葛藤を表現。

育休に入ることが決まり、仕事の引き継ぎを考えていた頃のことです。なぜか、自分の後任探しにも関わることになりました。

「え、後任探しも自分でやるの?」

正直、最初はそんな気持ちでした。仕事を引き継げる状態にしておくのは自分の役目だと思います。でも、新しい人を採用することまで自分が決めるわけではありません。私が協力したのは、候補者探しと現場の立場からの意見出しまででした。

結論からいうと、新しい後任は決まりませんでした。それでも既存のチームメンバーが兼務する形で、育休中は特に問題なく過ぎました。私の場合は復帰予定があり、もともと定型業務も少なめ。休む前から新規案件や他部門との仕事を調整できたことが大きかったと思います。

後任探しでは何に戸惑い、どうして引き継ぎはあっさり終わったのか。当時のことを振り返ってみます。

育休の後任探し、私も手伝うことに

当時の私は、IoT商品の企画からクラウド連携の設計、海外メーカーとの調整、導入時の技術相談、顧客対応まで、いろいろな仕事に関わっていました。小さなチームでは、こういう「何でも屋」に近い働き方になることもあります。

当時、私も現場の立場から後任探しに協力しました。仕事を知っているからこそ、どんな人なら任せられそうか考えることはできます。ただ、自分の代わりになる人に何を担当してもらうかは、簡単に決められる話ではありませんでした。

募集条件を決めたり変更したりすることや、採用の最終判断は私の担当外です。現場の意見は伝えられても、条件そのものを変えられるわけではありません。

後任を探すときは、まず「どの仕事を任せるのか」をそろえておく必要がある。そんな難しさを感じました。

復帰までの間、どの仕事を残すか?

後任探しをしながら、今振り返って大事だったと思うのは「自分が休んでいる間、どこまで仕事を進める必要があるのか」ということです。

当時の仕事は、企画もクラウドもメーカーとの調整もありました。ただ、育休は退職とは違い、私の場合は復帰する予定がありました。自分が普段やっていることを、休みの間も全部同じように進める必要があるのか。そこは分けて考えられると思います。

新しく人を採用することだけが解決策ではありません。休業中に続ける必要がある仕事を整理して、今いるメンバーが対応できる形にすることも一つの方法です。もちろん、業務量や休む期間によって事情は変わります。

だからといって、募集条件を見直していれば必ず後任が決まった、という話ではありません。ただ、どこまで仕事を任せる人を探すのか、現場と採用条件を決める側で一緒に考える余地はあったと思います。

育休前にやったのは、仕事を増やさない・抱え込まない準備

具体的に私がやっていたのは、休業中に必要な仕事を絞り、私がいなくても回る状態をつくることでした。

まず、育休前から新規案件にはアサインされないようにしました。休みに入ってからも自分が担当し続けるような案件を、むやみに増やさないためです。

また、他部門にも育休の予定を事前に伝え、私が関わる頻度や範囲を意図的に減らしました。私がいなくても定型業務が回るように、仕事の進め方を調整しておいたのです。

私の仕事は、もともと定型業務がそれほど多くありませんでした。残っている定型業務には手順書を用意し、私がいなくても確認できるようにしました。

普段からチーム内で情報を共有していたことも大きかったと思います。育休の直前になって、仕事の説明を一から始める必要がなかったからです。

結局、後任は決まらず。では引き継ぎは?

いろいろ探したものの、結局、新しく採用する人は決まりませんでした。私の育休中は、チームメンバーの1人が自分の仕事と掛け持ちすることになりました。

こう書くと、引き継ぎが大変そうに聞こえるかもしれません。でも、実際にはその逆でした。

こうして前もって仕事を整理していたので、兼務してくれるメンバーに全部を一から説明し直す必要はありませんでした。

定型業務の手順書など、必要な準備は先に済ませていました。最後にしたのは資料の共有と打ち合わせ。それで、育休前の引き継ぎは終わりました。

新しい人を採用できなかったことと、仕事を引き継げなかったことは、必ずしも同じではないんだなと思います。

育休中は何もなし。準備がよかったのか、運がよかったのか

育休中は特に問題も起きず、そのまま復帰を迎えました。日頃の情報共有や事前の調整が役に立った部分はあったと思います。

ただ、これを「引き継ぎが完璧だった」と言うのも違う気がします。たまたま大きな障害が起きなかったという面もあるでしょうし、兼務してくれたメンバーが実際にどれくらい負担を感じていたかは、私には分かりません。

ちなみに、復帰した後には障害が発生し、対応することが一気に増えました。ただし、その障害と育休や引き継ぎに関係があったという話ではありません。普段どおりに仕事が回ることと、トラブルが起きたときに対応できることは、やはり別の話だと感じました。

まとめ:後任探しの前に、休む間の仕事を整理しておく

今振り返って、育休前にやっておいてよかったのは、新しい仕事を増やさないよう調整し、他部門にも早めに予定を伝えておいたことです。少ないながらも残る定型業務には手順書を用意しました。

今回のように進められたのは、復帰予定があり、定型業務が少なく、事前に仕事を調整できたからです。休業期間や仕事の内容が違えば、必要な引き継ぎも変わります。兼務する人に無理をさせてよいという話ではありません。

これから育休や異動を控えるなら、まず「自分がいない間に何を続ける必要があるか」を考えてみる。新規案件の受け方、関係者への共有、残る業務の手順化。後任探しと並行してできる準備はあります。

私の場合、後任の採用は決まりませんでした。それでも、最後は資料を共有して打ち合わせをするだけで引き継げました。誰に仕事を渡すかだけでなく、渡す前に仕事を整理しておくことも大切だと実感しました。

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