妻の仕事復帰が近づいてきた。
これまでは妻が育休中だったので、平日の昼間は基本的に妻が息子を見ている。でも復職すれば、保育園への送り迎えを含めて、平日の組み方を変えなければならない。
ありがたいことに、僕の会社ではフレックス勤務も在宅勤務も使える。選択肢はある。
ただ、考えてみると「在宅か出社か」だけでは決まらなかった。
誰が朝に送るのか。
誰が夕方に迎えるのか。
夫婦が何時から何時まで働くのか。
通勤にどれくらい時間を使うのか。
今のところ考えているのは、妻が朝の保育園送りを担当し、僕はフレックスで早く仕事を始めて、そのぶん早く終えて夕方の迎えを担当する形だ。
在宅勤務の日も、子どもを家で見ながら仕事をするためではない。通勤時間をなくして、仕事から育児への切り替えを早くするために使う。
そう考えるようになったきっかけは、一度「ワンオペ育児+在宅勤務」をやってみて、まったくうまくいかなかったことだった。
ワンオペ育児をしながら在宅勤務してみた。無理だった
以前、妻が数時間外出した日に、僕が息子を一人で見ながら在宅勤務をしようとしたことがある。
パソコンを開いて仕事を始める。
少しすると息子が呼ぶ。
戻って仕事をする。
また呼ばれる。
ミルク、おむつ、遊び、抱っこ。動けるようになってくると、危なくないか見ている必要もある。
寝た。
「今だ」と思って仕事をする。
起きた。
無理やん。
想像していたのは「少し仕事の効率が落ちる」くらいだった。
実際には、まとまった時間で考える仕事と、小さい子どものワンオペ育児を同時に進めること自体が難しかった。
もちろん、これはあくまで今のわが家の条件での話だ。子どもの年齢や性格、仕事内容、家庭の支援状況によって結果は変わる。
ただ、「家にいるのだから子どもも見られるだろう」という考えは、一度捨てた方がよさそうだと思った。
在宅勤務と自宅保育は、そもそも別の話だった
調べてみると、制度上も在宅勤務と自宅保育は同じものとして扱われていない。
厚生労働省のテレワーク総合ポータルでは、在宅勤務をしている場合でも保育所等の利用対象になることが示されている。また、在宅勤務は「仕事を休んで家にいる」状態ではないという考え方も案内されている。
考えてみれば当然だ。
在宅勤務は「働く場所が家」というだけで、勤務時間であることには変わりない。
僕の場合は、家にいることと育児できることを無意識に同じものとして考えていた。
「子どもを見ながら在宅勤務」が成立しやすい条件は何だろう
では、在宅勤務と育児をうまく両立できている家庭とは何が違うのだろう。
ここは「子どもが何歳ならできる」という単純な話ではなさそうだ。
成立しやすさを左右しそうなのは、例えば次のような条件だと思う。
- 勤務時間中は保育園、祖父母、ベビーシッターなど別の保育者がいる
- パートナーも在宅などで、必要なときに交代できる
- 会議が少なく、仕事を中断・再開しやすい
- 成果中心で、仕事時間を早朝や夜へ分けられる
- 子どもが一人で過ごせる時間がある程度ある
- 「育児しながら働く」のではなく、育児時間と仕事時間を分けられている
子どもの年齢はもちろん影響するだろう。
ただ、今の僕の感覚では、年齢だけよりも「勤務時間中に誰が子どもを見るのか」と「仕事をどこまで中断できるのか」の方が重要そうだ。
少なくとも、乳幼児を一人で見ながら、普通の勤務日と同じように仕事を進めることを前提にはしない方がいいと思っている。
在宅勤務の価値は「育児しながら働くこと」ではなかった
ここで、在宅勤務の使い方を考え直した。
僕にとって育児中の在宅勤務の一番大きな価値は、
「勤務中に育児できること」ではなく、
「通勤時間をなくして、育児に戻るまでの時間を短くできること」
なのではないか。
厚生労働省のテレワーク関連資料でも、テレワークのメリットとして通勤時間の短縮や、育児・介護との両立が挙げられている。
出社なら、
仕事終了
→ 駅へ移動
→ 電車
→ 最寄り駅
→ 保育園
となる。
在宅なら、
仕事終了
→ 保育園
に近づけられる。
同じ「家にいる」でも、意味はかなり違う。
在宅勤務は保育園の代わりではない。
保育園を使ったうえで、通勤という固定時間を減らし、朝や夕方の育児へ接続しやすくする。
僕には、この使い方の方が現実的に見えている。
フレックスは「夫婦の勤務時間をずらす」ために使えそう
もう一つ使えそうなのがフレックス勤務だ。
妻は僕より仕事の開始が遅い予定になっている。
それなら、夫婦が同じ時間帯に働く必要はない。
朝は妻が息子の準備をして保育園へ送る。
僕はその時間より前に仕事を始める。
そして早めに勤務を終えて、夕方は僕が保育園へ迎えに行く。
曜日ごとに「今日は夫が送迎、明日は妻」と交代する方法もある。
ただ、わが家の場合は、
妻=朝の送り
僕=夕方の迎え
と役割を分け、その代わり勤務時間をずらした方が毎日の動きを固定しやすいかもしれない。
フレックスというと「好きな時間に働ける制度」というイメージだった。
育児が始まると、それよりも「夫婦の働く時間を少しずらして、家庭に誰かが動ける時間を増やす制度」として使えるのではないかと思っている。
復職後は、まずこんな1日を試してみる
現時点で考えている基本形はこうだ。
朝
妻が子どもの準備と保育園への送りを担当する。
僕はフレックスを使って早めに勤務を始める。
日中
子どもは保育園。
僕は仕事内容に応じて出社と在宅を使い分ける。
夕方
僕が早めに仕事を終え、保育園へ迎えに行く。
在宅勤務の日は通勤がないので、そのまま迎えへ移りやすい。
夜
夫婦ともに家にいる時間を増やし、夕食・お風呂・寝かしつけなどを分担する。
実際の勤務開始・終了時刻は、仕事の予定や会社のルールに合わせて調整する。
大事なのは「何時に始めれば一番得か」という一点ではなく、朝は妻、夕方は僕という役割分担が継続できる時間帯を探すことだと思う。
出社する日は、早出とオフピークもつながる
僕の場合、早く出社すると以前検討したオフピーク通勤とも相性がいい。
オフピーク定期そのものについては別の記事で詳しく書いたので、ここでは説明を繰り返さない。
今回重要なのは、早出が単なる「混雑回避」ではなく、
早く出る
→ 早く仕事を始める
→ 早く仕事を終える
→ 保育園へ迎えに行く
という育児側のメリットにもつながることだ。
以前は通勤の効率化として考えていた仕組みが、妻の復職後は保育園送迎の設計にもつながりそうだ。
関連記事:オフピーク定期を使ってみた|通勤定期を本気で計算したら毎朝7時前に改札へ
出社か在宅かではなく、その日の役割で使い分ける
ここまで考えると、「育児中は在宅勤務が正解」という話でもない。
対面で話したい日や、会社で集中した方が仕事が進む日は出社する。
一方、送迎前後の移動時間を減らしたい日や、場所に依存しない仕事が中心の日は在宅勤務を使う。
僕の中では、こんな使い分けを想定している。
- 対面業務や会社で行う仕事が多い日:早出+出社
- 一人で進める仕事が中心の日:在宅勤務も候補
- 夕方の迎えまでの移動時間を減らしたい日:在宅勤務
- 朝を妻に任せられる日:早出して夕方を担当
「在宅勤務率を何%にするか」を先に決める必要はなさそうだ。
仕事の内容と家庭で必要な役割を見て、その日の働く場所を選ぶ方が自然だと思う。
発熱や呼び出しの日は、通常運用とは分けて考える
もちろん、この計画が毎日そのまま動くとは思っていない。
子どもが発熱するかもしれない。
保育園から急に呼び出されるかもしれない。
僕が予定通り早く仕事を終えられない日もある。
妻側の仕事が予定より忙しくなることもある。
ここで気をつけたいのは、そういう日にまた「じゃあ在宅勤務しながら子どもを見ればいい」と戻らないことだ。
ワンオペ在宅勤務を一度やってみて、少なくとも今のわが家では通常勤務の代わりにはならなかった。
通常日の送迎設計と、病児や急な予定変更への対応は別に考える必要がある。
どちらが休むのか。
会社の休暇制度をどう使うのか。
周囲の支援を頼れるのか。
このあたりは、実際に保育園生活が始まったら別途整理したい。
共働き育児では「どこで働くか」より「いつ働くか」も大事だった
妻の復職を前に働き方を考えてみて、一番大きかったのはここだった。
出社か在宅か。
最初はそればかり考えていた。
でも実際には、
誰が送るか。
誰が迎えるか。
何時に仕事を始めるか。
何時に終えるか。
通勤時間をどこまで減らせるか。
こちらの方が家庭への影響は大きい。
今のところ、わが家では、
在宅勤務=通勤時間を減らして育児へ切り替えやすくする
フレックス=夫婦の勤務時間をずらして朝夕を分担する
出社=必要な日に早出と組み合わせて使う
という整理が一番しっくりきている。
ただし、これはまだ復職前に考えた仮説だ。
実際に保育園送迎と仕事が始まれば、想定外のことはたぶん出てくる。
まずは「妻が送り、僕が迎え」を基本形として試してみる。
数か月後、本当にこれで回ったのか。
そのときは改めて答え合わせしてみたい。

