※本記事は、過去に公開された記事を、2025年現在の視点からリライトしたものです。
この記事は「Apple Watch登山体験シリーズ」の第1回です。
2017年当時、Apple Watch Series 2 を実際に登山で使ったリアルな体験を、2025年の視点から振り返ります。
はじめに
2017年――私は、初代Apple Watchから着実に進化を遂げた「Apple Watch Series 2」を手にし、趣味の登山に活用していました。当時は、その防水性能やGPS機能に大きな期待を寄せていたのを覚えています。
あれから数年。Apple Watchはさらに進化し、登山シーンでの活用も当たり前になりました。そこで今回は、Series 2を登山で使ってみた当時の体験を振り返りつつ、現在の視点からその実用性を改めて検証してみたいと思います。
1. 2017年当時の使用状況
なぜSeries 2で登山しようと思ったか
当時、私がApple Watch Series 2を選んだ理由は、以下の点にあります。
- 防水性能: 山では天候が変わりやすく、雨に降られることも珍しくありません。Series 2の防水性能は、そんな状況でも安心して使える大きな魅力でした。
- GPS機能: スマートフォンを取り出さなくても、ある程度の位置情報を把握できる安心感がありました。
- 通知機能: 登山中でも、重要な連絡を見逃さないようにしたかったのです。
- 普段使いもできる: 登山専用の時計は高額だし、登山以外で使えるものが良かったです。
使ってみた率直な印象(良かった点・不便だった点)
良かった点
- スマートフォンのバッテリー持ち向上: 通知をApple Watchで確認できるため、スマートフォンを頻繁に操作する必要がなくなり、バッテリーの消耗を抑えられました。
- 暗い場所でも見やすい: 早朝や夜間の登山でも、画面が見やすく、時間や通知内容を確認できました。
- カメラのリモートシャッター: グループでの記念撮影などで、Apple Watchからシャッターを切れるのは非常に便利でした。
- 重要な通知に気づきやすい: スマートフォンがバッグに入っていても、手元の振動で通知に気づくことができました。
- Suicaが便利: 登山前後の移動や、コンビニでの買い物などで、手軽にSuicaを使えたのは大きなメリットでした。
不便だった点
- バッテリーの持ち: 1日以上の登山では、充電が必須でした。モバイルバッテリーは必須アイテムでしたが、それでも不安はありました。
- 充電方法: 専用の充電器を持ち運ぶ必要があり、荷物がかさばりました。
- 対応アプリが少ない: 当時は、登山に特化したアプリが少なく、機能が限定的でした。YAMAPなどのGPSロガーアプリに対応していれば、もっと便利だったと思います。
- 電子マネーの反応: たまにSuicaやiDが反応しないことがあり、少し不便でした。
2. 2025年現在の視点で振り返ると?
GPS性能の違い、アプリの対応状況、バッテリーの進化など
現在のApple Watchは、GPSの精度が向上し、地図アプリも進化しています。バッテリーの持ちも大幅に改善され、1日程度の登山であれば、充電を気にせずに済むようになりました。
また、登山に特化したアプリも豊富に登場しています。YAMAPなどのGPSロガーアプリはもちろん、高度計や気圧計、心拍数などを記録できるアプリもあり、登山をより安全に、より楽しくサポートしてくれます。
「あの時こうだったなぁ」的な
当時の私は、Series 2のGPS機能を使って、簡易的なルート確認をしていました。具体的には、高尾山や六甲山などの比較的短時間で登れる山で使用し、地図アプリと合わせて大まかなルートを確認する程度でした。
実際にGPSログを取得してみましたが、現在のApple Watchほど精度は高くなく、登山道を外れた際にすぐに役立つというレベルではありませんでした。ただ、自分の位置を大まかに把握できたのは、安心感に繋がりました。
バッテリーについては、「頑張れば2日間持つ」と以前の記事で書いていますが、それはあくまでも最小限の使用に限っての話。例えば、3時間の登山でGPSを継続して使用した場合、バッテリー残量は40%程度だったと記憶しています。現在のApple Watchのバッテリー持ちと比べると、隔世の感があります。
また、YAMAPなどの登山アプリが対応していなかったのは、やはり不便でした。結局はiPhoneでルートを確認する必要があり、足元が悪いところなどでiPhoneを触ることも難しいので不便でした。
3. 今ならこう使う!的なTips
もし、私が今、Apple Watchで登山をするなら、以下の点を重視して活用するでしょう。
- YAMAPなどの登山アプリ: 登山ルートの確認、現在地の把握、活動記録の保存などに活用します。
- 高度計機能:登山ルートだけでなく、高度のログが取れることによって過去のデータをさらに有効活用できます。
- 安否確認:登山は危険なルートもあるので、家族に安否確認としても使えます。スマホは手放す場合がありますが、時計はそれはないのでさらに安心に繋がります。
- 耐水圧性能の向上:最新のApple Watchは100mの水圧に耐えれるそうです。ここまでくると、水の中でも完全につけっぱなしができますね。
- コンパスアプリ: 道に迷ったときの方向確認に役立てます。
- 心拍数アプリ: 登山中の心拍数を計測し、ペース配分や体調管理に役立てます。
- Apple Pay: 登山前後の買い物や、山小屋での支払いに活用します。
現在のApple Watch、特にApple Watch Ultraは、より大型のディスプレイ、長いバッテリー持続時間、高度なセンサー類を備えており、登山における信頼性がさらに向上しています。これらのモデルと比較すると、Series 2はやはり古い世代のデバイスという印象を受けます。
4. 次世代のApple Watchに期待すること
今後のApple Watchには、さらなる進化を期待しています。例えば、
- より長いバッテリー持続時間: 数日間の登山でも安心して使えるバッテリー持ちがほしいです。
- さらなる軽量化・小型化: 長時間の登山でも負担にならない、軽量でコンパクトなデザインを期待します。
- 高度計・気圧計の精度向上: より正確な高度・気圧データを取得し、天候の変化を予測できるようにしてほしいです。
- 耐久性能の向上: 岩場などでの衝撃にも耐えられる、より頑丈なボディを期待します。
個人的には、これらの進化が実現すれば、登山だけでなく、より過酷な環境下でのアクティビティにも、Apple Watchが活用できるようになるのではないかと考えています。
これからApple Watchで登山してみようと思っている方へ。
Series 2でも使えることは多かったですが、今はさらに選択肢も増えています。
この記事が、皆さんの登山計画や装備選びの参考になれば嬉しいです。
まとめ
Apple Watch Series 2は、当時の私にとって、登山をより快適にするための便利なツールでした。しかし、現在のApple Watchと比べると、機能や性能面で見劣りする点は否めません。
それでも、Series 2があったからこそ、Apple Watchの登山における可能性に気づくことができました。その意味で、Series 2は、Apple Watchの進化の過程における重要な一台だったと言えるでしょう。
そして、Apple Watchは、これからも進化し続け、私たちの冒険をさらに強力にサポートしてくれると信じています。
次回は、Apple Watch Series 4 を使って登山した際の体験と、改善されたポイント・課題についてお話しします。
→ Apple Watch Series 4で登山に挑戦した記事はこちら
▼ Apple Watch登山シリーズ一覧
・Series 1:Series 2で登山してみたリアル体験記
・Series 2:Series 4の限界と対策
・Series 3:Series 6の現在と登山アプリの活用法
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