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共働き夫婦のリアル|アブセンティーイズムとプレゼンティーイズムをどう乗り越える?

共働き夫婦のアブセンティーイズムとプレゼンティーイズムを表現したイラスト。体調不良で休む妻と、疲れながら出勤する夫。 健康と美容
欠勤と不調出勤、どちらも共働き夫婦にとって身近な課題

導入:まずは用語の説明から

「仕事を休まざるを得ないとき」と「体調が悪いのに無理して出勤するとき」。誰もが経験したことがあると思います。実はこれらには専門用語があります。

  • アブセンティーイズム(Absenteeism)
    病気や家庭の事情で“職場にいない”状態。欠勤・早退・遅刻などが該当します。
    → 目に見えやすく、短期的に業務が止まる・人員不足が発生しやすいのが特徴です。
  • プレゼンティーイズム(Presenteeism)
    出勤はしているけれど、体調不良や疲労で“本来の力を出せていない”状態。
    → 外から見えにくく、慢性的・長期的に生産性が落ちるリスクがあります。

例えば――

  • 妻のつわりで休暇を取るのは「アブセンティーイズム」。
  • 飲み会や夜更かしの翌日、集中力が落ちているのは「プレゼンティーイズム」。

どちらも共働き家庭では日常茶飯事。だからこそ、どう向き合うかが家庭と仕事の両立のカギになります。


アブセンティーイズム(欠勤)のリアルと工夫

発生の背景

  • 健康関連:風邪やインフルエンザなど急性疾患、慢性疾患の悪化やケガ。
  • 家庭関連:配偶者や家族の体調不良、身内のサポート。
  • 職場関連:強いストレスや人間関係の悪化で出社意欲が下がるケースも。

体験談:妻のつわりと私自身のコロナ感染

妻のつわりがひどく、私は何度も休暇を取りました。身長が高いためおなかのふくらみが目立ちにくく、通勤電車では妊婦だと気づかれずに辛そうでした。女性が多い職場だったので配慮はしてもらえましたが、有休が尽きて無給期間が出てしまうこともありました。
また、私自身がコロナに感染したときも、急な欠勤で職場に迷惑をかけてしまったと感じています。やむを得ないとはいえ、突然の休みはチーム全体に影響を与えます。

我が家での工夫

こうした欠勤リスクに備え、我が家では以下を取り入れました。

  • 緊急時ルール:体調不良が起きた場合に、どちらが休むか・家事をどう分担するかを事前に話し合う。
  • 外部サービスの登録:家事代行やネットスーパーなど、急な不調に備えて選択肢を確保。

→ 妻のつわりや私の感染症のように避けられない欠勤に直面した時も、家庭内でルールを整えておくことで心理的負担を軽減できました。

制度面(サブ解説)

厚労省の「治療と仕事の両立支援ナビ」や、労働者健康安全機構の両立支援センターが体制を整備中。診療報酬改定ではがん・心疾患・糖尿病・若年性認知症など対象疾患も拡大されています。


プレゼンティーイズム(不調出勤)のリアルと工夫

発生要因

  • 慢性的な痛みや睡眠不足、メンタル不調。
  • 妊娠や更年期などライフステージ特有の症状。
  • 「休みにくい職場文化」や「責任感」など心理的プレッシャー。

体験談:妊娠後期の妻と私の生活習慣

妻が妊娠後期に入ると腰痛や足のむくみ、体重増加で疲れやすくなり、長時間の活動が難しくなりました。出勤はしても十分に力を発揮できず、これは典型的なプレゼンティーイズムです。
一方、私はお酒を飲む機会が多く、飲み会翌日は頭が働かないことがありました。ゲームで夜更かしした翌日も眠気でパフォーマンスが低下。出勤しても集中力を欠く日があり、これもプレゼンティーイズムの一例です。

我が家での工夫

こうした不調出勤を防ぐために、次のような工夫をしました。

  • 体調スコア制度:朝に「今日は3/5」と数値で体調を伝える。
  • 家事分担の柔軟化:体調が悪いときは、掃除や料理を一方が多めに引き受ける。
  • “ご飯は冷食OKデー”:体調が優れない日は料理をしない仕組みを導入。

→ 妊娠中の妻の体調不良や、私自身の生活習慣によるパフォーマンス低下に直面した時でも、工夫次第で無理を減らすことができました。

制度面(サブ解説)

在宅勤務・短時間勤務制度が広がりつつあります。「フル出勤」と「完全休養」の中間に選択肢を持つことが、プレゼンティーイズム予防につながります。


性別・ライフステージの理解ギャップ

  • 女性特有:月経痛、妊娠・出産、更年期 → 男性には体感できず理解が難しい。
  • 男性特有:生活習慣病、男性更年期 → 女性から「元気そうに見えるのに」と誤解されやすい。

妻から「月経痛は二日酔いがずっと続くような感覚」と例えられ、初めて理解できたこともありました。経験できない症状は“例え”や“数値化”で共有することが大切です。

同性間でも起きる理解差

  • 若手は不調を軽視しがち。
  • 中堅は家族の健康課題を経験して共感が増す。
  • シニアは理解は深いが「昔はこうだった」と押し付けがち。

少子化対策との関係

育休制度や給付金拡充で子育て世帯が増加。男性育休取得も進み、経験が共有される一方で、未経験層との温度差や「優遇感」が課題になる場合もあります。


日本の制度整備と課題

  • 制度の拡充:診療報酬改定で対象疾患拡大。助成金制度など企業支援もあり。
  • 企業の取り組み:時間単位休暇、段階的復職制度、テレワーク。
  • 課題:ガイドラインの認知度は低く、制度はあっても現場で「使いにくい雰囲気」が残る。制度と文化の乖離が大きな課題です。

まとめ:無理しない働き方へ

  • アブセンティーイズム=突発的に業務が止まるが休養でリセット可能。
  • プレゼンティーイズム=慢性的・長期的に生産性を奪い、コストが大きい。
  • 夫婦でルールを作り、制度を味方につけることで「無理しない働き方」に近づける。

今日からできる3つのアクション

  1. 夫婦で「体調スコア」を決めて共有する。
  2. 体調不良時の家事分担ルールを決めておく。
  3. 職場の両立支援制度(在宅・時短・休暇)を一度確認してみる。

この記事を通して、「あ、うちも同じだ」と共感しながら、自分の家庭や職場で取り入れられる工夫を持ち帰っていただければと思います。

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