甘えは突然に
時刻は、22時31分。
よし、今日こそブログを書こう──そう思ってPCを立ち上げた、その瞬間だった。
「ねぇ、いまちょっとだけ…ぎゅーってしてほしい…」
横から、声。
見ると、ソファの上で、ふにゃっとした顔の嫁がこっちを見ている。
え、今?
いや、あと10分でいいから。今、集中モード入ったとこなんよ。
そう思って、「あとでね」と言ってみた。
返事はなかった。
そのかわりに嫁は、スッと俺の膝に乗ってきた。
“あとで”は許されなかった──。
そんな我が家の夜は、“甘えたい気持ち”と“今しかない集中力”がぶつかり合う、戦場である。
今回はその最前線からお届けする、「甘えのすれ違い戦争」記録である。
今しかない集中モードがあるんです(夫・心の叫び)
「あとで」って、俺は言ったんだ。
けど、“あとで”は、二度と来ないこともある。
たとえばブログを書くとき、言葉が降ってくる瞬間ってあるんだよ。
タイピングが止まらない。脳内の構成と手の動きがリンクしてる。
この“ゾーン”に入ってる時間って、ほんと貴重。
だけど、その瞬間に「ぎゅーしてほしい」とか「ちょっと一緒にドラマ見よ」とか言われると──
全ッッ然戻れない。脳がリセットされるのよ。マジで。
もちろん、わかってる。
嫁も悪気があって来てるんじゃない。
嫁にとっての“今”、
それは感情のピーク。
ただ、今だけは集中させてくれって思ってしまう。
感情と集中力、タイミングがズレると、マジですれ違うんよ。
■ 「たった5分でいい」って言うけど、ほんとに5分ですか?
彼女は「ちょっとだけでいいよ〜」って言うけど、
その“ちょっと”は体感5分、実際は25分。
しかも膝に乗った状態で「何書いてるの?」「それ私?」ってインタビュー始まる。
──頼む、今だけは、俺にブログを…!
もちろん、わかってる。
彼女も寂しいわけじゃなくて、たぶん安心したいだけ。
“自分を後回しにされた”って感じたくないのも、理解してる。
でも、今だけは集中させてほしい。
ブログって“書けるタイミング”と“気持ち”の勢いだから、
勢いがなくなるともう無理なんよ…。
■ でも、後で「もういい」って言われるとさ…
ようやくブログを書き終えて、振り返る。
「おまたせー」って言ったときには、もうベッドでゴロゴロしてスマホいじってる。
「…もう、いいよ」
これが一番刺さる。
“あとで”は、もう“そのとき”じゃないのだ。
やばい、これは感情のタイミング、完全にミスったパターン。
甘えたいのは気まぐれじゃないんです(嫁の視点)
「あとで」って言われたとき、たしかにムッとした。
でも、別に“寂しいから”じゃない。
なんていうか…「今、触れたい」って気持ちがそこにあっただけ。
それって、理由とかタイミングじゃないんだよね。
天気がよくて、「ちょっと外歩きたいな」って思うのと同じ。
思ったその瞬間に動きたくなるやつ。
でも、その“気まぐれ”を否定された気がして、ちょっと悲しくなる。
■ 「あとで」は、気持ちの賞味期限が切れてることがある
もちろん「あとでね」って言われたら、我慢するよ。
でもさ、その“あとで”が来る頃には、気持ち冷めてるの。
もっというと、気持ちが“別のモード”に切り替わっちゃってる。
さっきは甘えたい気分だったのに、今は動画見始めちゃったし、
なんか「もういいや」ってなる。
女の人って、“今”がすっごく大事な生き物なんだよ。
■ 拒まれたわけじゃないとわかってても、少し傷つく
本当はわかってる。
「ブログが大事」「集中してる」「あとでちゃんと構ってくれる」って。
全部わかってるけど、それでも、
“いま一番に扱ってもらえなかった”感覚って、ちょっとだけ胸に残る。
だから、あとでギュッてされても、素直になれないときがある。
あれはただのツンデレじゃなくて、「そのとき感じた小さな寂しさ」の余韻。
■ でも、言いすぎたかなって思うときもある
PC閉じて、こっち向いてくれたときに、
「もういい」なんて言っちゃった自分に、ちょっと反省。
ほんとは、「待ってて」って言われたこと、信じられたらよかった。
ちょっと甘えるタイミング、逃しただけなのにね。
わがままかもしれないけど、
それが、私たちの日常だったりする。
妥協と対策:我が家なりの“平和維持メソッド”
夫婦とはいえ、感情と集中のピークはズレてくる。
だからこそ、我が家は「甘え対策」…もとい、タイミング調整戦略をいろいろ試してきた。
⏰ タイマー作戦
「10分だけ集中させて。終わったら必ずギューするから」
→スマホでタイマーをセットして、2人でカウントダウン確認。
⌛タイマー鳴ったら、何があっても中断して嫁タイム。
これ、意外と効果あり。
“待ってもらう側”の不安をタイマーが肩代わりしてくれる。
📅 甘えフリーパス制度
水曜日と日曜の夜は“構っていい日”
他の日は基本「待ってねルール」
これを提案したら、最初は「は?」って顔されたけど…
案外うまくいってる(笑)
“甘える自由”と“集中の自由”を、バランスよく確保する制度やね。
🥴 あえて構ってアピール
嫁「いま何書いてるの?あたしのこと?」
夫「いまのセリフ、使えるな…」
嫁「え、えっ…まさか“鬼嫁録”に使う気じゃないよね?」
夫「いやいや、“リアルかわいい嫁録”だから大丈夫」
→照れて機嫌が戻る現象、発生。
それでも、負ける日もある。
「今日こそ書く!」って決めてても、
甘えたいオーラMAXのふにゃ顔でこられたら──
負けます。
PC閉じて、彼女を抱きしめる。
「あったか〜い」って笑った顔を見て、
ああ、まぁそれでいいかって思える瞬間も、大事なんだよね。
結論:“あとで”は、優先順位じゃなくて“感情のタイミング”問題
甘えたい妻と、集中したい夫。
このすれ違いは、「どっちが悪い」とかじゃなくて、
“今”というタイミングをどう扱うかの問題。
だから我が家は、すり合わせながら暮らしていく。
うまくいく日も、負ける日も。
全部ひっくるめて、たぶんこれが、
共働き夫婦の“日常”ってやつ。
今日もブログは遅れたけど、彼女の笑顔が見れたのでヨシ!
🔻今日の敗因:
「“あとで”と言った俺の口が全部悪い」
🪧あとがき
このシリーズでは、共働き夫婦のリアルなすれ違いや笑えるエピソードを「鬼嫁録」としてまとめていきます。
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