2025年4月。僕は今、人生でもっとも「整った」状態を迎えていた。
3月からジムに通い始め、1ヶ月で体重は4.5kg減少。 腹囲は79.8cmから75.5cmに。 そしてLDLコレステロールは、189から92にまで急落。
数値的には申し分ない。ここまで改善したのは初めてだった。 仕事終わりに無理なく通えるジムを見つけ、Apple Watchでカロリーや運動記録を毎日確認。 noshと自炊のバランスも取れてきて、暴食もしなくなった。
明確な目標があった。
4月3日、結婚式。
その日のために身体を絞り、スーツが似合う体型に仕上げた。 努力は裏切らなかった。式は大成功。親族も友人も笑顔で祝ってくれて、人生のハイライトと言っても過言ではない一日だった。
……そして、その6日後。4月9日、健康診断。
「今回ばかりは“完全勝利”でしょ」 そんな気持ちで挑んだバリウム検査の診断結果は、あっさり僕を裏切った。
「慢性胃炎、再検査をおすすめします」
何も症状はなかっただけに、意外だった。 せっかくここまで整えたのに、まさか胃が炎症を起こしているとは。
その日、帰宅してすぐに妻に言った。 「胃炎だった。再検査らしい」
彼女は少し驚いた顔で、「ストレス溜まってるんやね」とぽつり。
続けて、「でも体重とかコレステロールはすごいやん。頑張ってたの見てたから、当然の結果やね」と笑ってくれた。 「だよな。式の後にみんなで行った2次会で少し暴飲暴食したくらいで……」
ふたりでしばらく笑ったあと、少しだけ静かな時間が流れた。 「無理して我慢するの、やめてほしいな」と彼女が言った。
健康診断の結果をお互い報告する時間も、夫婦の恒例になりつつある。 実は妻も、前回の健康診断でピロリ菌が引っかかっていて、僕と同じように除菌治療を受けたばかりだった。 だからこそ、今回の僕の胃炎に対する反応にも、どこか他人事ではない雰囲気があった。
僕らはよく、自分たちの体調の話をする。些細な変化でも共有する。
「おれ、緑内障進行してなかった」 「よかったじゃん。あたしの健康診断は7月かな」
食卓の上に置いた診断結果の紙を見ながら、そんなやりとりを交わす。 何気ないその時間が、安心感をくれる。
ふと、この先、生まれてくる子どもとどんな暮らしをしていくのか、老後はどうなるのか、見えない未来の話を少しした。
子育てが始まったら、今みたいに自由にジムへ行けるだろうか。 遅くまで仕事をする生活を続けていて、果たして親としての責任をちゃんと果たせるのか。
将来、目が見えづらくなったらどんな支障が出るのか。 視野が欠けていると気づかないまま、子どもとの何気ない瞬間を見落としてしまうのではないか。 そんな不安がふとよぎった。
見えないことの不安を、言葉にして分け合える人がいるって、本当に幸せなことだと思った。
今、お腹の中にいる小さな命のことを思うと、自分の体をもっと大事にしなきゃ、と自然に思えた。 守るべき存在ができると、自分の健康も“誰かのため”になる。 その責任と希望が、これまで以上に強く自分の中に根を張っていくのを感じた。
妊娠中の妻の身体にも目を配りながら、食事も運動も睡眠も、二人で気にかけ合って生活を見直すようになった。 今はまだ小さな変化だけど、それが10年、20年後の大きな違いにつながっていくと思っている。
私が実践してきたことまとめ
【1】nosh × 自炊 の実践紹介(食生活改善)
食生活ではnoshをうまく取り入れ、自炊とのバランスを見直しました。脂っこいメニューを減らしただけでなく、夫婦それぞれの好みに合わせて献立を調整したのも続けられた理由の一つです。
→ 共働き夫婦が実践したnoshの取り入れ方と自炊ルール
【2】Apple Watch 活用(データ管理・運動習慣)
ジムでは筋トレよりも有酸素運動を中心に、Apple Watchで消費カロリーを日々チェックしました。設定やアプリの使い方次第で、“見える化”がモチベーションに直結します。
→ Apple Watchで運動と健康を“仕組み化”する方法(今後記事化)
【3】ジム選び・継続のコツ(習慣化)
「式のため」と割り切った1ヶ月間の集中は結果に直結しましたが、無理なく続けられるジム選びも重要でした。職場から近い、混雑時間を避けられるなど、選ぶ基準を工夫しています。
→ 忙しくても続けられる!共働き夫婦のジム習慣化のコツ
【4】健康診断の記録としての活用法(定点観測)
数字だけを見ると改善ばかりですが、胃炎の再検査など、見えない不調にも気づかされるのが健康診断の面白さ。毎年の記録があるからこそ、自分の“ライフログ”として見返せるのです。
→ 過去5年分の健康診断から見えた自分の変化と気づき気づき(記事化予定)
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