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中東リスクで露呈した「守りの欠陥」。ゴールドの裏切りと、米国債カバコ(453A)を要塞化する合理的理由

中東リスク発生時の金(ゴールド)の下落と453A(米国債カバードコール)の安定性を示す比較図。左に下落する金、右に安定した453Aの盾が描かれている。 失敗しない資産形成
有事の金が下げ、453Aが耐えた「2026年4月2日」のリアルな騰落率データに基づく。

1. はじめに:有事のゴールドが機能しなかった日

「有事の金」投資の世界で長年信じられてきたこの定説が、今回の中東情勢緊迫化において私のポートフォリオを裏切りました。地政学リスクが再発した2026年3月23日、私の資産は以下のような動きを見せました。

  • 純金上場信託 (1540): -11.52%
  • 純銀上場信託 (1542): -15.88%
  • iS米債20+カバコ (453A): -1.56%

安全資産とされるゴールド(金)やシルバー(銀)が11%〜16%も売られる中、最も安定した挙動を見せたのは、意外にも「米国債カバードコール(453A)」でした。なぜこのような逆転現象が起きたのか。今後のために効率的に防御力を上げるために、そのロジックを深掘りします。

2. 深掘り:なぜ「カバコ(カバードコール)」は下落に強いのか?

カバードコール(Cov-Co)戦略は、下落時のクッションとして機能することを期待して組み込んでいますが、今回、銘柄によってその明暗がはっきりと分かれました。

  • 453A(米国債カバコ)の強さ: 20年超の長期債という本来ボラティリティの高い資産ですが、今回の中東リスクではリスクオフの買いとオプション料のクッションが噛み合い、わずか1.56%の下落で耐えました。
  • 452A(S&P500カバコ)の限界: 一方、同じカバコ戦略でも 452A(S&P500カバコ)は同程度(-1.76%)下げています。 ただ、3/9の下落時は米国債よりも1%多く下げていました。私のポートフォリオには投資信託で大量のS&P500(約149万円分)があるため、サテライトでこれを持つことは「配当はもらえるものの、下落からは守ってくれない」という、若干非効率な状態になっていました。

3. 金と銀、両方持つ必要はあるのか?

今回のデータから導き出される結論は、「シルバー(銀)の非効率性」です。 銀は工業用需要も大きく、地政学リスク局面では「安全資産」としての側面よりも「景気敏感資産」としての側面が強く出てしまい、-15.88%という致命的な下落を招きました。

「今の自分の忙しさで、銘柄の急変に対応できるか?」という私のルール に照らせば、ボラティリティが激しすぎる銀(1542)を整理し、安定感の証明された金(1540)あるいは債券(453A)へ集約することが、精神的コストの削減に繋がります。

4. 債券戦略の再定義:なぜ「米国債」×「453A」なのか?

債券には多くの選択肢がありますが、なぜ私は 453A(米国債20+カバコ) を主軸に据えるのか。

代替案との比較: 分配金を重視しないなら「eMAXIS Slim 先進国債券」 もありますが、8月の住宅ローン開始 を控えた今の私には、「下落耐性を持ちながら、キャッシュフロー(分配金)を生む453A」が最も効率的です。

ドル建ての強み: 日本株比率が約78%に達している私のポートフォリオにとって、有事の際に買われる「米ドル」をベースにした米国債は、最強の通貨分散になります

【銘柄深掘り】守りの要塞「453A」のスペックと選定理由

今回、ポートフォリオの防衛線として白羽の矢を立てた453Aについて、その中身を分解します。

  • 銘柄名: iシェアーズ 米国債20年超カバード・コール ETF
  • 対象資産: 米国債20年超(TLT)
  • 運用戦略: カバードコール戦略(コールオプションの売却)
  • 分配金利回り(ターゲット): カバードコール戦略を採用しているため、通常の債券ETF(TLT等)を大きく上回る高い分配金利回り(10%程度)が期待できます。同様の戦略をとる米国株ETFのJEPQが毎月分配を実現しているように、453Aも「インカム(現金収入)」を重視する設計です。
  • 分配頻度: 毎月(予定) 。
  • 信託報酬: 0.25%前後(非常に低コストで高度なヘッジ戦略を利用可能)

5. 原油高リスクへの対応:INPEXの「1株」から卒業

今回の中東リスクで忘れてはならないのが原油の動きです。 暴騰した INPEX(1605)は私が「監視用」に持っていたわずか1株では、家計のガソリン代高騰をヘッジすることすらできませんでした。インフレ対策として、原油価格上昇を利益に変えられるセクターを、今後「守り&インカム」の枠の一部としてどう組み込むかが次の課題です。

6. 現在考えている次の「新・ポートフォリオ比率」案

3月の大爆死(-427万円) と今回の中東リスクを踏まえ、資産1,668万円 を以下のような比率へリバランスすることを考えています。

資産クラスターゲット比率具体的な行動
コア資産(投信/指数)40%S&P500投信 を維持、重複ETF(1306/1475)を整理。
守りの要塞(債券・金)30%53A(米債カバコ)金(1540)に加え、日本高配当(1489/399A)JEPQを集約。原油(INPEX)もここ?
攻めのETF(200A/408A)20%個別株での爆死を防ぐため、半導体 やAIテーマ はETFで固定。
特定銘柄10%遊び枠

結論:仕組みに投資し、感情を排除する

2025年の「古野電気」での成功体験(+745万円) は、私の判断を狂わせました。しかし、3月の爆死 と今回の中東リスクが、目を覚まさせてくれました。

銘柄を「選ぶ」苦労を捨て、「機能する仕組み(ETF)」を組み合わせる。8月からの住宅ローン支払いという現実を前に、暴落でも生き残れるように防御力を上げていきます。


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