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妻の産休前夜に思ったこと|静けさの中にある区切りとこれからの暮らし

妻の産休前夜に、柔らかな灯りの下で静かに過ごす共働き夫婦のリビング。テーブルには温かい飲み物が並び、これまでの生活を振り返るような落ち着いた雰囲気。 ゲームで出会った夫婦の物語
妻の産休前夜。共働き夫婦の夜に流れる、静かで温かい時間。

妻の産休前夜。今日は少し早く仕事を上がり、ジムで汗を流してから、家に戻ってこの記事を書いている。妻は遅番で、今ちょうど帰ってくるところだ。明日からの生活がどう変わるのか、まだ実感はないけれど、この時間の静けさがいつもより長く感じる。


妻の最終勤務の日と、ここまでの歩み

昨日は妻の休みと僕の仕事明けが重なり、マタニティセミナーとマタニティフォトを一気にこなした。セミナーでは、赤ちゃんの沐浴や服の着せ方を学ぶ実習があり、人形相手でも緊張するほどリアルな体験だった。お風呂の入れ方一つで、首を支える角度や手の位置が違う。実際にやってみると、たった3キロの人形がずっしりと重い。これが本物の赤ちゃんになる日を想像すると、少し怖くもあり、楽しみでもある。

マタニティフォトの撮影では、事前にペアの服だけ準備して、あとはおまかせ。スタジオの雰囲気が柔らかく、カメラマンの声かけで自然に笑顔になれた。準備らしい準備をしなくても、思っていた以上に良い写真が撮れたのは、妻の穏やかな表情と、お腹の中の命が作る雰囲気のおかげだと思う。


妊娠後期のリアル:体の変化と気遣い

妻は妊娠後期に入り、腰の痛みが増えてきた。腰紐を変えて少しマシになったとはいえ、長時間の立ち仕事はつらかったと思う。そんな中でも最後まで出勤を続けた姿は、本当に尊敬する。夜に「今日は忙しかったけど、終わってホッとした」とLINEが来て、ようやく肩の力が抜けたようだった。

仕事仲間との別れも多かったはずだ。産休というのは休みのようでいて、実際は“職場との一時的な別れ”だ。これまで毎日会っていた人たちとの関係が一旦途切れるというのは、やはり寂しいものだろう。夫の立場から見ても、妻が頑張ってきた仕事の一区切りを迎えるというのは感慨深い。


産休前夜の夕食と、日常の終わり方

本当は今夜、妻が僕の好きなカレーを作ってくれる予定だった。でも、「せっかくだから外で食べよう」と僕から提案した。引っ越しも控えているし、この街で過ごす夜はもう多くない。行きつけの店を一つずつ巡るようにしていて、イタリアンも焼肉も行った。今日は居酒屋にするか、お好み焼き屋にするかで迷っている。

夫婦で通ったお店の看板を見ながら、「あの時、ここでこんな話をしたな」と思い出す時間が好きだ。きっと今日の夜も、そんな“いつもと同じなのに特別な時間”になる。妻にとっても、職場の人に会う最後の夜。お互いに、今この瞬間を少し大切に感じている。


里帰り出産と、しばしの別れ

妻は今月末に里帰り出産のため実家に戻る予定だ。僕は仕事の都合でしばらくは東京に残り、1か月ほど離れて暮らすことになる。その間は家が静かになりそうだ。食卓も片付けも、少し寂しく感じるだろう。でも、それは“新しい生活への準備期間”でもある。

育休に入るのは出産後。妻と赤ちゃんの生活リズムに合わせて、僕も時間を調整していくつもりだ。共働き夫婦として過ごしてきた時間が、一度リセットされ、家族としての時間に切り替わっていく。頭では分かっていたけど、こうして目前に迫ると、思っていた以上に現実味を帯びてくる。


妻の「産休に入ったら寝る」宣言

妻は「産休に入ったらとにかく寝る」と言っていた。寝るのが好きなのもあるけれど、ここまで頑張ってきた分、体が休息を欲しているのだろう。唯一の心配は、昼夜逆転してゲーム漬けになること。夫婦そろってゲーム好きだから、気づいたら深夜にiPhoneの光がついていそうな予感しかしない。けれど、それもきっと産休のいい思い出になる気がする。


小さな未来の予感

マタニティフォトのために買ったベビー服やおもちゃが、部屋の一角に並んでいる。友人からもらった音の鳴る靴下が可愛くて、たまに手に取って眺めてしまう。あと少しで、この小さな靴下を履く“本人”に会える。そのことを思うだけで、不思議と心が落ち着く。

これから迎える出産、里帰り、育休——。どれも初めての経験で、不安も多いけれど、今のこの“前夜の静けさ”があるからこそ、変化を受け入れられるのかもしれない。


結び:この静けさを記録に残す理由

妻は明日から、朝の満員電車に乗らなくていい。僕の仕事は続くけれど、家の時間は確実に変わっていく。子どもが生まれたら、この夜の静けさはもう戻ってこないだろう。だからこそ、今この何もない時間を記録しておきたかった。

明日は“産休初日”という新しい始まりの日。けれど、今夜のこの静けさが、きっと長く記憶に残ると思う。共働き夫婦として歩んできた時間の一区切りに、この小さな記録を残しておく。これが、僕なりの“おつかれさま”だ。

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