1. 「美容院って、そんなに怖くないでしょ?」と思っているあなたへ
美容院に通うことなんて、今どき当たり前。
週末に髪を切りに行く――そんなの、ただのルーティンだろ?
そう思ったあなたは、きっともう“慣れている側”の人だ。
実際、私もそうだ。
もう20年以上、美容院に通っている。
正直、気づけば予約して、何も考えずにカットしてもらっている。
でも、ふと思った。
「初めて行く人」って、どんな気持ちなんだろう?
あなたのまわりに、こんな人はいないだろうか?
- 「今まで1000円カットだったけど、美容院って行くべき?」
- 「彼女に“そろそろちゃんとしたところ行きなよ”って言われて…」
- 「30代にもなって、初めて美容院とか恥ずかしい」
彼らの不安は、たぶん私たちがもう忘れてしまったものだ。
2. でも実は、美容院は“慣れ”より“知識”がものを言う場所だった?
思い出してほしい。
あなたが最初に美容院に行ったとき――どこを選んだ?
なぜその髪型をオーダーした?
そのとき、本当に満足できたか?
たぶん、こう答える人も多いはず。
「なんとなく選んで、なんとなく“おまかせ”したら、微妙になった…」
そう、美容院って**「慣れ」ではなく、「準備」や「伝え方」がすべて**なのだ。
だけど、そのことを誰もちゃんと教えてくれない。
たとえば、あなたがいつも通っている美容院。
本当に納得して選んだ?
Googleで「駅名+美容院」で検索して、上から順に見ただけじゃないか?
あるいは、「毎回同じ髪型にしてください」と言いながら、
心のどこかで「…でも、ちょっとイメチェンしたいかも」と思ってないか?
3. そして私たちは、“当たり前のように失敗”していた
美容院で一番よく使われる魔法の言葉。
「とりあえず、おまかせで」
…これ、本当に危険なんです。
美容師にとって「おまかせ」は、
「あなたの顔の形・髪質・雰囲気を見て、全力で提案しますね」という意味。
でも、受け取るあなたは――
「失敗しても文句言わないから、どうにかしてくれ」という意味で言ってないか?
実は私も昔、やらかしたことがある。
初対面の美容師さんに「清潔感ある感じで」とだけ伝え、
仕上がったのは…坊主に近い刈り上げだった。
笑って帰ったけど、心は真顔。
職場で「なんか、怒ってる?」と言われた。
(あなたもこういう経験、あるんじゃないか?)
「プロに任せれば、いい感じにしてくれる」
それはたしかに“正解の一つ”かもしれない。
でもね、それは同時に、自分の“らしさ”を丸投げすることでもある。
「似合う髪型」は、誰かに“当ててもらう”ものじゃない。
あなた自身の意志と、言葉と、少しの準備でしか手に入らないんです。
4. じゃあ、何を伝えれば失敗しないの?|プロが絶対聞きたい3つのこと
「おまかせ」は危ない。
でも「全部自分で決めるのも怖い」――その気持ち、よくわかる。
実は美容師さんにとっても、全部任されるより、ヒントがある方がありがたい。
あなたが最低限これだけ伝えれば、仕上がりのズレはかなり減る。
✅伝えるべきこと①|写真 or 雰囲気の参考
これは一番わかりやすい。
- 芸能人の写真でもいい
- 「この人の前髪の感じが好き」と指さすだけでもいい
- 雑誌より、スマホに保存して見せるほうがスムーズ
ポイントは、「そっくりにしてください」じゃなくて、
「この雰囲気が好きです」
と言うこと。あなたらしさは、美容師がちゃんと汲み取ってくれる。
✅伝えるべきこと②|長さのざっくり感
- 「前髪は眉にかかるくらい」
- 「耳は出したい or 隠したい」
- 「襟足は短め or 長めに残したい」
これだけでも、仕上がりの印象は大きく変わる。
長さを“感覚”で伝えるのは難しいけど、鏡を見ながら指でなぞるだけでもOK。
✅伝えるべきこと③|普段、セットするかどうか
- 「ワックスつけるのめんどくさくて…」でも全然いい
- 「朝は5分以内で終わらせたい」も立派な情報
プロは「セット前提」の髪型と「ノーセット前提」の髪型を使い分けている。
セットする気がないのに「束感マッシュ」とか頼むと、事故る。
あなたの生活スタイルに合った提案ができるのは、あなたの“ひとこと”から。
5. “沈黙したい”あなたと“雑談したい”美容師のすれ違い|沈黙OKの伝え方
美容院って、なぜか**“雑談ありき”の空間**だと思われがち。
でも、「話したくない」と思うあなたは、おかしくない。むしろ自然。
「今日、どこか行くんですか?」
「お仕事お休みですか?」
「最近、暑いですよね〜」
――これらの質問に、もううんざりしてませんか?
✅伝え方例:「今日は静かに過ごしたいです」
勇気を出して、ひとこと。
「今日は静かにしていたくて…すみません」
ほとんどの美容師さんは、ちゃんと理解してくれる。
もしそれで気まずくなったら?
そこはあなたの居場所じゃない。次を探せばいい。
✅美容師の立場も少しだけ想像してみる
美容師さんも、「場が持たないとまずい」と感じてることがある。
会話は仕事の一部。そう教わってきた人もいる。
でも、それが**“お客様の疲れ”を感じ取れない理由”**になってはいけない。
だからこそ、あなたから「会話したくない」意思表示をするのは、むしろ思いやりだ。
6. 「美容師に全部任せる」は本当に正しいのか?
美容師はプロ。
だから全部任せたほうが、失敗しない?
……いや、ちょっと待ってほしい。
私はこう思う。
「似合う」は他人に決められるものじゃない。
たとえば、美容師が「似合いますよ」と言ってくれた髪型。
それをあなたが鏡で見て、「あ、これ俺っぽいな」と思えなかったら…それは不正解だ。
↔️①:プロに任せた方が間違いない
もちろん、美容師の提案力・センス・経験は尊重すべきだ。
信じることが大事なのも、わかる。
↔️②:でも「おまかせ」は、あなたの逃げかもしれない
希望を言うのが怖い。
失敗されたくない。
だから「任せる」と言ってる――それ、本当に“信頼”なのか?
「信頼」と「責任放棄」は似て非なるものだ。
あなたが、自分の“似合う”を考え、伝えようとすること。
それこそが、信頼に値するコミュニケーションになる。
7. 最初の美容院に行くあなたへ|失敗しないための準備リスト
✅ スマホに「好きな髪型」の画像を2〜3枚保存する
✅ 「長さ」「耳」「セットの有無」をメモしておく
✅ 「沈黙OK」の一言メモを用意する
✅ カット後にやってみたい髪型や変化も、少しだけ考えておく
✅ 予約時間の10分前には到着する(焦りを避ける)
このリストは、“自分を守るため”でもあり、“相手を信頼するため”の準備です。
準備がある人は、美容師も気持ちよく動ける。
8. 美容院に慣れたあなたへ:かつての“自分”を思い出してほしい
「おまかせが無難」
「話しかけられたら笑って返すべき」
――そんな“空気”が当たり前になっている美容院という場所に、
少しだけ、違和感を持ったことはありませんか?
本当は、もっと自由に、もっと自分の言葉で頼んでいい場所のはずです。
似合う髪型を決めるのに、遠慮はいらない。
あなたの“らしさ”は、あなたが伝えていい。
そしてきっと、美容師の皆さんも、それを受け止めてくれる。
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