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Wi-Fi HaLowで映像伝送は可能か?監視カメラ活用のポイントと製品事例

屋外農地に設置されたソーラー式監視カメラとWi-Fi HaLow通信のイラスト。キャラクターがPoC構成を紹介している様子。 家庭と暮らし
屋外環境でのWi-Fi HaLowカメラ構成をイメージしたイラスト。PoC構成や運用のポイントを紹介。

結論:Wi-Fi HaLowは高画質映像伝送には不向き。でも「低消費電力+画像通知型」なら十分に戦える!

Wi-Fi HaLow(IEEE 802.11ah)は、省電力かつ長距離通信を特徴とする無線規格。結論から言えば、リアルタイムな高画質動画の伝送には向かないですが、「定点撮影・画像通知型の監視カメラ」や「モーション検知後の短時間録画送信」などの用途なら十分に使えます。

「映像=重い」というイメージを変える、賢い設計と運用のコツをお届けします!


Wi-Fi HaLowと映像伝送の基本的な相性

項目特徴評価
通信距離数百m〜1km以上◎ 長距離に強い
通信速度数Mbps程度△ フルHD映像には不十分な場面あり
消費電力非常に低い(LPWA相当)◎ ソーラー+バッテリー向き
干渉耐性1GHz帯で強い◎ 遠隔地・障害物が多い場所に強い

特に常時録画が不要な用途(農業・河川・山間部・過疎地など)では、HaLow+カメラの組み合わせは有効です。


活用例①:静止画 or 低フレーム動画+クラウド送信

具体的な構成イメージ

  • センサー検知 or スケジュールで静止画を撮影
  • Wi-Fi HaLowでゲートウェイへ送信
  • LTEルーターや有線回線でクラウドへアップロード

用途例

  • 農業施設での無人監視
  • 鳥獣被害対策の罠カメラ(捕獲時のみ通知)
  • 河川・山間部の監視(人感・風景変化など)

メリット

  • 電池駆動・ソーラー併用可能
  • 月額通信コストを極小化(クラウドまで飛ばすのはゲートウェイのみ)
  • 映像の必要最小限化で省帯域

活用例②:リアルタイム性重視の用途には難あり

例えば、交通監視やリアルタイムな施設のセキュリティではHaLow単体では帯域不足

解決策(ハイブリッド構成)

  • HaLowは画像通知や軽量ログ送信に限定
  • 本格的な映像はLTE・Wi-Fi・有線のサブ回線と分離運用
  • 例:異常発生時のみLTE回線を起動して動画送信(セミリアルタイム)

国内外の製品・事例紹介(2025年時点)

海外製品

  • Morse MicroやNewracomのチップ搭載モジュールを使ったOEM監視カメラが北米やアジアで展開中

国内の動向

  • 技術展示や実証実験が進行中(農業・林業・自治体)
  • 一部は**AI画像解析との連携(例:動物・人認識)**を組み合わせている

参考構成(PoC向け)

  • Raspberry Pi+USBカメラ+HaLowドングル(評価用)
  • 電源:ソーラーパネル+バッテリー
  • 保存方式:ゲートウェイorクラウドへ短時間の動画クリップ送信

映像伝送で設計時に考慮すべきポイント

項目設計のコツ
映像圧縮方式JPEGやH.264/265の低ビットレート設定で制御
解像度必要最小限に。640×480や720pなどが現実的
フレームレート1fps〜5fpsなど、監視用途に最適化
トリガー条件常時送信せず、センサー連動で無駄を省く
電源構成太陽光+バッテリー前提で待機電力を抑える

まとめ:HaLowカメラは「軽量映像通知型」が最適解

Wi-Fi HaLowは映像伝送において「万能」ではありませんが、特定の条件下では他方式にないメリットがあります。

  • 省電力・長距離での設置自由度
  • 必要最小限の映像だけを通知・保存する設計
  • ソーラー駆動や補助金対象としての現実的な構成

「通信速度が遅いから映像は無理」ではなく、**“送る量とタイミングを工夫すればいける”**という発想が、これからのエッジカメラ活用には重要です。

クラウド録画、AI判定、LoRaとの比較など、気になるテーマがあれば関連記事として今後まとめていきます!

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